『こころ』
皆さんこんばんは。
秋の夜長、いかがお過ごしでしょうか?
テレビを見ていましたが、ちょうど今しがた楽天がパリーグ優勝しました。今年は何と言ってもマー君すごいですね。勝負事で勝ち続けることがいかに難しいことか、並大抵のことではないと思います。本当にお見事です。
話は変わって、秋の夜長に読書をしながらお酒を飲む、というのはなかなかオツなたしなみだと思います。ザ•大人って感じです。
まだまだ序盤で毎日ちょっとづつしか読めませんが、早く次を読みたい気持ちを抑え、明日の営業に備え睡眠を優先しています。
読書の習慣は大学時代からで、高校までは読書が嫌いというか、前にもブログで書いたことがありますが、国語(現国、古文、漢文)自体苦手意識があり、文系ながら成績もずっーと悪く、古文やって何の役に立つんなら、と当時は反抗期なりの反発心もありました。
おまけに高校の現国の先生(名前も思い出せません)がこっくりしてもアンパイな優しい感じの先生でした。
だから授業の内容も全く記憶にないのですが、その名前も思い出せない先生が言った一言だけは今でも心に刻まれています。
「私は夏目漱石の『こころ』を読んで、国語の教師になろうと思いました。」
当時の私は、なんじゃそれ、って印象で、国語に対する苦手意識から反発もあり、『こころ』を読んだことはあっても、それによって自分の将来を決めるなんてありえない、と感じました。
その後大学に入って、大学生協でたまたま手にした村上春樹氏の『ノルウェーの森』を何気無く読んで以来、読書の面白さに気付き、高校まで読書をしなかった反動から、大学の4年間に一気に色々な本を読みました。
もちろん今でも時間があると、文庫本や図書館で借りた本を読んでいます。
あれから20年とちょっとたち、未だに高校の現国の先生の名前は覚えていませんが、あの言葉はよく覚えていますし、今なら先生が『こころ』を読んで国語の教師になろうとした気持ちは理解できます。
人生をこねてこねてこねくり回してジェラート屋をしている自分より、先生の方がずっーと純粋だったんだということも、今になってようやく理解できます。
これが、大人になったということなのかなぁ、なんて感傷的な気分になるのも秋の夜長のせいかもしれません。
皆さんも是非素敵な秋の夜長を過ごしくださいね。経験的に寒くなるにつれ、センチメンタルな気分になるもんです。たまには感傷に浸るのもお酒の肴になりますよ。
それでは、おやすみなさい。